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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

奥さんが仕事を始めた。仕事と子育て、両立のリアル。

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奥さんが派遣社員の仕事を始めて3ヶ月。週に出勤一日、在宅四日。子供ができる前以来、約5年ぶりの社会復帰。得意の英語を活かせる仕事。子供は4歳と2歳、可愛い盛りのヤンチャ坊主達。まだまだ手はかかる。

でも、「お金を稼げるし、束の間育児から離れられる(笑)し、何より社会復帰できる」(本人談)。勿論、我が家の大原則「子供ファースト」は揺らぐことはないけど、奥さんはとても張り切っていた。

 

子供の頃から、海外を飛び回って働くのが夢。大学でも得意の英語を磨き、憧れの旅行会社で激務に耐えて貯めたお金でオーストラリアに自費留学、その後も様々な会社で仕事をしてきた奥さん。やはり自分の能力を活かして、仕事がしたいんだろう。お金もだけど、何より社会と繋がり、必要とされたいんだろう。大いに応援したいと思う。

 

一点懸念があるとすれば、オフィスが遠いこと。週一の出勤は、電車を乗り継ぎ片道一時間半かかる。僕は職種柄、在宅は原則できないし、親は近くとはいえ百姓が大変なので、基本人は頼れない。だけど僕の有休やファミサポなどを駆使して、とりあえずあと半年、次男が3歳になり幼稚園の受入条件が緩和されるまで、何とか凌ごう。そう思ってやってきた。

 

しかし、ようやく仕事に慣れてきた今月から、突然出勤が週三日に増えた。コロナの関係らしい。幼稚園への送迎がキツくなる。

交渉し、出勤時は時短勤務にしてもらった模様。一日当たり2時間短縮。これで送迎はなんとかギリギリ成り立つ。短縮した分2×3=6時間/週は、在宅勤務時に埋める条件。そのため奥さんは、早朝仕事を始めた。

 

そんな中、今月はイベントが目白押し。コロナ陽性で延期になっていた次男の扁桃腺除去手術。長男の発達支援の検査。子供の運動会。幼稚園との面談。加えて、次男が夜熱を出したり、長男が中耳炎かもということで夜中に病院薬局に走ったこともあった。

必然、寝不足とストレスが溜まっていく。そして奥さんはついに、ヘルペスを発症してしまった。口の周りに薬を塗りたくり、夜泣きの子供をあやしながら、夜明けと共にパソコンに向かう日々。

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https://www.irasutoya.com/2020/05/blog-post_68.html?m=1

そんなくそ忙しい中、僕の実家からは、貴重な休日だというのに、毎年恒例である家業の柿収穫の召集がかかる。

朝7時から18時まで、蚊と毛虫とカメムシとカタツムリにまみれ、収穫のピークでイライラしているオカンの罵声とオヤジの怒号を浴びながら、柿と格闘。頼りのはずの自称家事手伝いのどら妹は、家事を手伝わずに何処かに逃亡。

それでも何とか1300個の柿を取り、全身バキバキに。久々の両親と僕だけの晩飯。百姓仕事の後のご飯は美味しい。話も弾む。嫁さん子供がいないので、両親はストレートに言ってくる。

 

子供がまだ小さいのだから、わざわざそんな遠くまで働きに行かんでも。頑張っても扶養外されるし。近場でええんちゃうの。なんでもええやん。子供が一番大事やで。

私らも昔、子供を家に置いて、直ぐ近くに住んでたばあちゃんに見てもらって働いとったけど、今思えば可哀想なことをしたと思ってるから。子供との時間を沢山作ったって。

 

それは分かる。その通りだ。でも今と昔は事情が違う。近くにばあちゃんはいないし、休みもこうして柿を取りに来ないといけない。

 

そんな事情を、家に持ち帰る訳にはいかない。「あー柿取りしんどかったー!でも天気が良くて気持ちよかったー!そういや親がさ、仕事なんて何でもええやんって言ってたよ」などと笑顔で柿片手に帰ろうものなら、「子守の方がしんどいわ!ふざけんな!」と渋柿を投げつけられ脳天をカチ割られる未来が見える。

 

そんな中での、奥さん週三出勤。時短にしてもなかなかきつい。試しに僕も定時ダッシュしてお迎えに間に合うか検証してみたが、遠くの職場に引っ越したこともあり、これもキツい。それにこれから仕事が忙しくなるのが確定している。もし電車が止まったら。お迎えはどうするのか。祈るしか無い綱渡りの日々。

 

だからと言って、折角ようやく見つけた仕事を辞めてくれ、それこそ近所のパートでも何でもいいから、子育てに配慮してくれなどとは、奥さんのこれまでや気持ちを考えると、僕には口が裂けても言えない。

 

嫁さんがふとこぼした。

「子持ちの女の人は、仕事を諦めるしかないのかな…」

 

そんな事ない。きついのは今だけだよ。あと数年経ち、子育てが落ち着けば、できるようになるよ。それまでの辛抱やね。

 

そう言葉をかけるのが精一杯だった。子育てが落ち着くなんて今は想像すらできない。大きくなったらなったで、別の問題が降りかかる。それでも時間的には、今より余裕が出るはずだから。

 

それにしても、世の中のママさん達は、一体どうしているのだろう。家事育児をしながら仕事をすることがどれだけ大変でスーパーなことか、身に染みて感じた。

 

男は働いて稼いで、家に金を持って帰るのが当たり前。仕事が辛いとか嫌だとかは、当然言ってられない。二人の子供と家のローンを背負った42歳のおっさんなら尚更。

だからこそ、奥さんには好きなこと、やりたいことを追求してほしいと思う。金のために身と心を削り我慢するのは、僕だけでいいのだ、

 

金のことは俺が何とかするから、心配するな。お前はやりたいことをやってくれ。

 

そうカッコよく言いたいところだけど、現実は厳しい。お前と言うと怒られるし。

昇進試験なんて受けたくない、時給換算すると給料は下がる、責任と労働時間が増え、しんどいだけ。そう思ってるけど、そうも言ってられなくなりそうだ。

また、自分には副業の才能もない、などと簡単に諦める訳にも行かない。副業で稼げたらいいなじゃない、稼がなきゃダメなんだ。

なんていうに、色々考え直さないといけないなあ。

 

君達ね、仕事があるのは素晴らしいことなんだから、感謝して働きなさいね。

かつて僕のボスが宴席で酔っ払ってそう言い放ち、一同の酔いを見事に覚ましたのを思い出す。憎たらしい限りだけど、その通りだと納得せざるを得ない。

 

それにしても、どうして忙しいときに限って、こうも色々なことが重なるんだろうか。

でもまあこんなもんだよね。みんなやってることだ。もっと大変な思いをして、必死に頑張ってる人なんか、沢山いる。甘えたこと言ってたらあかんよな。

思わずため息がこぼれそうになるときは、そう思うことにしている。

 

今しかできない貴重な経験。後から振り返ると、あの頃がなんだかんだ大変だけど充実してたと、親達も言ってたなあ。子供が大きくなると、別の苦が襲ってくるからとか。

親になるというのは、一体どれだけ大変な道のりなんだろうか。いつ安息の日々は訪れるのか。そんなことを考えても仕方ない。

 

仕事も育児も、一日一日、全力投球し続けるしかない。ぼちぼち頑張ります。万が一詰んだら家と車を売り払い家族で山にでも篭ります。

仕事と子育てを頑張るママさんパパさん、今日も一日頑張りましょう。