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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

会社復帰初日、ゾーマ襲来

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今日は久々の出勤だった。ただでさえ憂鬱な月曜日の出勤。嫁さん看病でファミサポ休暇を貰ってたのでトータル12日間の休み明け。看病家事子守から束の間の解放。ようやく会社に行ける喜び。

そんな喜び、あるわけ無い。いつ何時も、働きたくない。会社で待ちかまえているのは、爆発寸前に膨れ上がった仕事と、キラーマシンとサボりジジイ。だけど満員電車の中で、ここ12日間を軽く振り返り、まずはここまで来れた、とりあえず今日を乗り切るぞと自分を鼓舞する。

キラマは優しかった。ジジイは休んでた。同僚マッスルは面倒くさかった。なんだかとても疲れた。まあいいや、今日だけは早く帰ろう。しかし、帰宅の足が重い。

 

会社にも居たくない。でも家にはもっと帰りたくない。その理由はただ一つ。

今日から嫁さんのご両親が、我が家にいらしているからだ。

大人しく優しそうだけどフルマラソン2時間44分の化け物お義父さんと、秋田のなま○げにそっくりな豪快豪傑お義母さん。

前記事で両親をジョーカーと書いたが、正直レベルが違いすぎる。カンダタとゾーマくらい違う。

 

10数年前、初めて挨拶した時、お義母さんは「だから農家の長男はダメって言ったのよ」と温かい言葉をかけてくれた。第一印象って大切ですよね。

結婚が決まった時、自分のオカンとお義母さんはピリピリ険悪な雰囲気に。阿修羅となまはげに挟まれ、神経をすり減らした僕たちは揉め事が絶えず、婚約を解消。なのにどういうわけか寄りを戻して結婚。なぜ敢えてイバラの地雷源を突き進むのかと、今でも当時の自分を小一時間問い詰めたい。そこに愛はあるんか。愛など一瞬で吹き飛ぶんやで。寄りを戻す報告のとき、嫁さんを庇い阿修羅となまはげから全身に浴びた無数の銃弾は、僕を強くしてくれた。サイヤ人が死にかけると強くなるアレだ。

長男が産まれ、阿修羅もなまはげも一瞬仏になり、束の間のナギ節が訪れたが、お宮参りのやり方でまたも第n次世界大戦が勃発。嫁さんはいつもの様に僕の後ろにサッと隠れ、またも僕は無数の銃弾を浴び続けた。骨も残らないほどに。なまはげ様が襖をピシャッと叩き閉める音を背に、僕は二度と義実家に来るまいと誓った。その後何度か軽く訪問はしたが、ここ数年は足が遠のき、顔も出していなかった。

そんな義両親が、嫁さんの看病で、僕の家にやってくる。しかも三泊。楽しみすぎて吐きそうだ。

帰るも地獄、残るも地獄。ああ、このまま消えてしまいたい。

そんな時、嫁さんからメールが来た。

お義父さんが君の好きなビールを買って、待ってくれてるよ。

最寄駅に到着。

僕は何度も、自分に言い聞かせた。

これはチャンスだ。これまでのしがらみいざこざを解消する、千載一遇のチャンスだと。

この状況を楽しもう。絶対に酔えないビールを、楽しく飲もう。仕事。接待、いやそんな生半可なものじゃない。これは戦争だ。

僕は腹を決め、笑顔の練習をし、自分の頬を両手で叩き、ヨシイクゾウと気合を入れ、ついでに遺書をしたため、お義父さんと飲むためにコンビニでおつまみを買い、家に向かって歩き始めた。

(多分続く)