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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

工学部は究極の負け組。それでも理系を選ぶあなたへ。

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※この文章には、偏見と妄想、僻みと自虐が多分に含まれますが、生温かい目で読んで頂けると幸いです。

はっきり言おう。工学部は究極の負け組だ。

大学受験のときも、大学生活でも、社会に出てからも。

 

大学受験のとき。

そもそも理系は、勉強する量が多く、苦労する割に、報われない。

大学受験では、数学物理化学、どれを取っても、質量共に、文系の薄っぺらい内容とは比べ物にならないボリュームだ。国公立ならさらにセンター試験の壁もある。

文系も大変だろうけど、歴史なんて映像の世紀見てたら解けるんじゃないのか。私文はなおさらだ。受験科目が3科目だけとかイージーモードすぎる。早慶やマーチの文系学部ごときでイキッてる馬鹿は、恥を知ったほうがいい。推薦?何ですかそれ?

 

はっきり言おう、理系を勉強してるなら、医学部を志望するべきだ。特に東大京大を狙える実力のある受験生は。まあ百歩譲って薬学部だ。それが叶わないようなら、スパッと理系は諦めて文系に進んだ方がいい。大学名のブランドにこだわって将来を棒に振るなんて本末転倒だ。工学部だけはやめた方がいい。そりゃ医師も大変だけど、エンジニアという名のしがない工員になるよりはましだろう。第一、お金が全然違う。そしてモテ度も全然違う。これは古今東西未来永劫、揺るぎない不変の真理だ。

 

大学に入ってから。

苦労して大学に入っても、工学部では周りは芋臭い野郎ばかり。女っ気のない中、実験三昧。クラスでお花見?新歓コンパ?そんなもの工学部には存在しない。仮に存在しても楽しくない。受験勉強で苦労して三角関数を微分積分できるようになっても、待っているのはこの仕打ちなのだ。

3回生から明暗はさらに別れる。文系連中は、週1のゼミ(笑)に参加してれば単位は取れる。一方、工学部では実験が本格化、どんどん忙しくなっていく。来る日も来る日も実験+レポート地獄。

そして4回生、研究室に配属されると、卒業研究のため、社会人並みに休みのないハードな労働を課せられる。

文系の連中が、ほわんとした卒論をネットのキュレーションで適当に書けば良いのとは対照的だ。

その上、大学院に進学しないと一人前の理系とは見なされない。学部卒なんて、研究者の落ちこぼれ扱いだ。院試も簡単じゃない。普段サボってるとなおさらだ。

 

それでも、修士課程を卒業しメーカーの研究職に進むのは、工学部の中では一番賢明だろう。もっとも、研究室によっては修士を卒業することも簡単ではない。文系就職した奴が給料をもらい車を買いOLのお姉様と合コンし、いち早く大人の世界に羽ばたいていくのをしり目に、金も休みも女っけも無い学生生活を続けないといけないからだ。

しかし、閉鎖的な研究の世界では、嫌な教授に媚び諂い、推薦をもらわなければ、自由に就活することさえできない。もちろん卒業も。

 

さらにまずいのは、博士課程に進む場合だ。まず博士を取ること自体が大変だ。たとえめでたく博士号を取っても、博士の受け皿は驚くほど狭い。大学の先生になれるのは博士の中でもごく一部。大半は、ポスドクで雇われ研究員を転々とするか、どこかのベンチャーに潜り込むしか道はない。その時の生涯年収は、文系を卒業し社会に出た人たちに比べ、どれほど低いか。ここではあえて触れない。

文系で大学院に進む変人が就職しにくい?心配ご無用、理系も就職しにくい。理系のメリットはない。

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就職してから。

就職してからも、工学部の受難は続く。

文系の奴らは小綺麗なオフィスで、スーツでビシッと決めてチャラチャラ口だけ仕事。同僚のOLとの出会いもたくさんだ。都会の花金は、文系あがりの能天気男女のキャッキャウフフで溢れている。社内合コン、オフィスラブ、不倫。文系連中はほんとに羨まけしからん。

 

一方、工学部卒の職場は、田舎や僻地にある、工場や研究所。都会になんか行かない。スーツの代わりに油まみれの薄汚れた作業着。もちろん女っ気もない。

花金は寂れた駅の安居酒屋で、むさ苦しい男だけのシケた酒。いや、花金って言葉自体聞かない。女性との出会いは、壊滅的なまでに無い。

 

なのに初任給は、文系の奴らと全く同じだ。こんなんで、わざわざ理系に進む奴なんているのか?せめてメーカーくらいは、文系と理系で給与の差を設けるべきじゃないのか?アメリカや中国等、海外はエンジニアの地位・給料が高いと聞く。そりゃ日本が技術力で海外にどんどん追い抜かれるわけだ。

 

設計、製品開発はメーカーの花形と言われる。しかし実際は、文系や高卒に振り回され、こき使われる日々だ。営業からは早く新製品を出せと怒られ、調達や生産管理には早く図面を出せと怒られ、コスト部隊からは原価が高すぎるぞと怒られ、製造からはこんなもん作れるかと怒られ、品質保証からは市場で不具合怒ってるぞと怒られる。

 

営業は調子のいい事ばかり言って無茶な納期、無茶なコスト目標の受注を取ってくる。「あとは技術部で、採算合うように開発してねそれじゃねバーイ」。製品展示会では、チャラチャラした奴らがお客さんを連れてきて、ちょっと突っ込まれると「じゃ、詳しくは技術の担当が説明しますんでバーイ」。俺にも分かんねーよ。

根底にあるのは、「お前ら理系、設計は頭でメシ食ってんだろ。俺ら文系様が調整してやるからさっさと考えろ。頭いいんだろ?」という、馬鹿こそ最強理論だ。

設計開発するより、設計開発しろと言う人になりたい。理系を使う立場になるべきだ。出世しろということです。

 

理系は転職でつぶしがきく?

よくそう言われるけど、理系の専門分野はとても細かく分かれている。つぶしが効きそうで、実は全然効かない。なら、文系と同じだ。理系のメリットはない。

 

理系にはコミュ力が要らない?

そんなわけない。理系も文系もコミュ力は必須だ。仕事を進めるうえでも、出世するうえでも。なら、文系と同じだ。理系のメリットはない。

 

でも理系男子は堅実だから実はモテる?

イケメンで性格のいい金持ちがモテます。なら、文系と同じだ。理系のメリットはない。

 

おわりに。それでも工学部を目指す方々へ。

こんな環境の工学部に、一体誰が喜んで進むというのか。こんな薄給な研究職に、一体誰がなりたいというのか。

かくいう私は、医学部を蹴り、工学部に進み、大学院に進み、落ちこぼれて中退し、それでも今なお理系の仕事をしている。地味な車部品の開発。地味な農機具の設計。

抜け出したいけど抜けられない。今さら医者にもなれないし、文系の仕事もできない。

 

俺たちが頑張ってるから、生活を少し便利にする新しい製品が誕生してるんだ。

そんな一抹のプライドだけが、今の私の心の拠り所だ。

 

しかし所詮はサラリーマンだ。思うように開発なんてできない。周りを見渡せば、クソみたいな上司と無気力な部下、評論家風の関連部署とやくざ風の役員。四面楚歌とはまさにこのこと。好きも嫌いもなく、ただどんな仕事でもやらないといけない。

 

若いうちはいい。だけど徐々に、独り身のままでは、精神的にも肉体的にも、そして周りの視線にも、耐えられなくなる。そして結婚する。嫁さんを養うためにも辞められない。やがて子供ができる。社宅では手狭だ。マンションか家を買わないといけない。35年ローンで何千万もの借金を背負う。ますます辞められない。そこにはもはや、文系も理系もない。ただ家族のために、感情を無にし、死んだ魚の目をして、訳の分からない仕事をする、くたびれたおっさんがいるだけだ。

 

だったら、せめて若い時に文系に進んで、楽しく遊んでおこうぜ。

それか、若い時にもっと勉強して医者や弁護士やらになり、モテまくって金持ちになろうぜ。

目指すはどちらかだ。

 

それでも工学部を選び、エンジニアを選ぶ、ドMで物好きな方々。

私は言ったぞ。あとは知らないぞ。いつか素晴らしいものを造り、文系連中や医者たちを見返してやりましょう。何より、少しでも世の中をよいものにすべく、一緒に頑張りましょうね。

 

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