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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

口熊野ハーフマラソン参戦記。なぜ休日早起きして金払って21kmも走るのか、たった一つの理由。

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2/3は口熊野ハーフマラソンでした。

かれこれ3回目の参戦。
ハーフマラソンが一人の自堕落な男を、いかに変貌させたか。
そして彼は一体、何のために走るのか。これはその魂の記録である。

 

走り終えた後、いつも、
「次こそは、体重落として、練習して、ベスト出すぞ!」
と思うのだけど、いつものことながら、体重は増えることはあっても落ちない。
練習はそんなにできていない。10kmを何度か走ったくらい。
仕事ガー家庭ガー付き合いガー。
こんなんで、ベストタイムなんて出せるわけないです。
 
そして気づけば、本番の前夜。
「エントリーしなきゃよかった…」と少し後悔しながら、就寝。

 

当日。朝5時起床。
眠い。寒い。布団にくるまってたい。
ちきしょう、誰だよマラソンなんかにエントリーしたの。俺か。
 
5:30。
暗闇の中、家族を起こさないよう、そっと出発。
コンビニのおにぎりをかきこみ、眠気まなこをこすり、天王寺駅に向かう。
体調とか気分とか関係ない。とりあえず、行く。
難しいことは、走ってから考えよう。
 
休日の早朝の別世界感が好きだ。気分が引き締まる。
だけどそんなときでも、電車内は人がたくさん。
みんな一体どこで何をするつもりなんだい。
一つ言えるのは、みんな何かを頑張ってる。ただただリスペクトだ。
そして自分もその一員になれてるのが嬉しい。
早起きは三文の得だ。眠いけど。
そして天王寺に到着。

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6:30。
会場まで直行のバスに乗り込む。
去年はここにすら来れなかった。
前日休出して夜中12時まで仕事してて寝過ごした。
そんなこと言い訳にならないけど。まず一安心だ。
 
ここから会場までは2時間あまり。
初参戦でテンションMAXの友人(ダルシム)が隣になったのが運のツキ。
興奮のあまり喋り倒され、全然眠れない。
ふと、高橋尚子さんの言葉を思い出した。
「大丈夫、1日くらい寝なくなって走れます!」
 
8:30。
会場到着。そそくさと準備。
準備運動でエアロビを披露してくれる女性たちを見て、気持ちを高ぶらせる。
ここまできたら逃げられない。よし走るぞ!
迷わず走れよ!走れば分かるさ!
 
9:50。
ハーフマラソンスタート。

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今回、私はゆるい目標を掲げていた。それは
「エイド(給水)以外では歩かず、どんなに遅くても走り続けて完走する」こと。
自己ベスト(2時間3分)更新。なんて贅沢は言わない。
とにかく、今の調子だと完走が現実的な目標だ。
5kmまでは準備運動。10kmまではエイドに頼らない。
 
エイドには、誘惑がたくさんある。
水、アクエリアス、チョコ、バナナ、みかん、パン、梅干し。
いや、誘惑なんかじゃない。この上ない励みでもある。
こんなにありがたいエイドを誘惑だとか言っちゃう奴は、結局自分の心の弱さに負けているだけだ。
本当にありがたいです。
 
5kmを過ぎたあたりから、ようやく体が慣れてくる。
心と体は連動してる。走ると、モヤモヤは汗と共に流れ落ち、ネガティブ思考がポジティブに切り替わる。
本当に不思議だ。ランって素晴らしい。
 
しかし実際、10kmを過ぎると、だんだんしんどくなってくる。
練習で10kmしか走ってないから当たり前だ。
途中、エイドで貰ったバナナが美味しすぎて涙しそうになる。
通常食べるバナナの、少なく見積もっても7倍美味しい。
まるでドンキーコングのように一心不乱にバナナを貪りながら、乳首を浮かせて顎を上げてドタドタ走る、太り気味の中年男性。
なんらかの条例に抵触している可能性が高いけど、気にしてられない。
 
ようやく16km。
後5kmだと思ってしまうと、途端に足が止まってしまう。
自分の心の中で勝手に、残り5kmだという壁を作ってしまっているのだ。フルマラソンでいう21kmの壁。あるいは30kmの壁、35kmの壁。
勝手に限界(=壁)を作り、勝手に動揺しているのは自分自身だ。
 
物事は考え方次第だ。
  • 残り5kmと考えるか。
  • これまで16kmも走ってきたと考えるか。
  • そんなの関係ねぇ、目の前の1kmをきっちり走破しようとするか。
そのときの私は、もはやそんな難しいことは考えられず、頭は次の3点のみで支配されていた。
 
  • 次のエイドはどこだろう。
  • すぐ前に可愛い女の子が走ってないかな。
  • 終わったら絶対に、とれとれ市場でビールを飲むぞ。
 
だけど決して歩かない。そう決めたから。
沿道からは爆風スランプのrunnerが流れてくる。
小さい子供も頑張れと応援してくれる。
マラソンでの沿道の応援は、本当に力をくれる。
サボれない歩けないというプレッシャーもくれる。本当にありがたい存在です。
 
17kmのエイドで、再びバナナを頬張る。
立ち止まりたい衝動にかられるが、あと4km、25分の我慢だ。
食べながら、止まらず走る。
 
ついに20km。
ずっと美しい後ろ姿を拝ませて頂いたナイスバディの外国人女性抜き去り、ようやくゴール。
本当にありがとうございます。マラソンの醍醐味です。
 
タイムは2時間18分。
決してよくない。もちろん自慢できるようなタイムでもない。
しかし、目標は達成できたので、現状では満足すべき結果となった。

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応援してくれた日本国民の皆様。
世界中のファンの皆様。
本当にありがとうございました。

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先にゴールした友人たちと記念写真を撮ってると、10分遅れで出発したフルマラソンのトップのランナーが、もうゴールしてきた。
2時間半切り。どう見ても化け物だ。
彼らは心臓を7個、肺を24個持ち、さらに5000ccエンジンとハイパーダッシュモーターを搭載してると考えても、差し支えは大いにある。
 
レース後、感慨に浸る間もなく、私たちはそそくさとタクシーでとれとれの湯に移動。
メインイベントはここからだ。
さっと風呂に入り、いよいよ夢にまで見たビールとのご対面
完走を祝い、乾杯。そしてすきっ腹に流し込む。
 

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ついに「カイジ」がアサヒビールと犯罪的コラボ 「瞬冷がキンキンに冷えてやがるっ……!」 - ねとらぼ

 

は、、、犯罪的だ、、、!!美味過ぎるっ、、、!!

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世界で一番おいしいビールとは? | Let'sBJJ 柔術しようぜ!!〜大人の部活〜

 

マラソン後のビールは、仕事終わりに飲むそれの、ざっと34倍美味しい
このために、寒い中早起きして、金払って、しんどい思いをして、
21kmも走って来たんだ。
本当に脳が溶けてしまうようだ。
 
 
さらに、奮発したステーキ丼を一口…!

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駆け巡る脳内物質っ、、、!!
β-エンドルフィン、、、!!バリン、、、!!イソロイシン、、、!!

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これまた、とんでもなく悪魔的に美味かった。通常時の21倍超のおいしさ。
ステーキ丼一杯のためなら、ウルトラマラソンでも、余裕で走れま、せん。
 
通常比34倍のビールと通常比21倍のステーキ丼、そして岩盤浴での至福のひと時により、あの苦しかったマラソンの記憶は、完全に吹き飛んだ。
 
残ったのは、ハーフマラソンを完走したぞという謎の自信と達成感
2時間18分という客観的な記録
そしてもっとやれたんじゃないかという後悔だ。
 
 
次回こそ、もっと練習して、体重落として、もっといいタイムを出そう。
狙うは自己ベスト更新、そして2時間切り。
この勢いをフルマラソンにもつなげよう。
というわけで来年も頑張ります。
そして来年、また冒頭に戻るのです。

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