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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

別れの時子供は寂しくて泣くんじゃない。

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平日の朝、いちばん辛い事。早起きでも仕事の憂鬱でもない。「パパ行かないで」とばかりに泣く2歳の息子との別れだ。

 

一階の和室で私と2歳の長男、2回の寝室で嫁さんと3ヶ月の次男が寝ている。いつもは、長男が起きないよう、朝早めにこっそり起き、まるで泥棒みたいに、コソコソ忍び足で家を出る。それが平日の朝の日常。

 

しかし、たまに長男が早く起きてしまう。彼は私の姿を確認するとにこにこ笑う。今日は散歩に行ける。電車が見れる。ドライブできる。遊んでもらえる。そう言わんばかりに。

今朝もそうだった。しかし私が身支度を始めると、彼も現実を理解しはじめる。しょんぼりする。「パパ、だっこ、さんぽ、ぶっぶー、でんしゃ、くっく(靴)」。知っている言葉をとりあえず連呼する。べそをかく。そして私がマスクを付けると、彼は全てを悟り、行かないでと泣き出してしまう。

 

平日、嫁さんが0歳と2歳の子供2人を連れ、家事の合間に散歩に行くのは、不可能だ。幼稚園があるとはいえ、外で遊ぶのが大好きな長男は、きっとストレスを溜めてるんだろう。

私は彼をだっこしながら、目を合わせ、はやる気持ちを抑え、こう言う。

 

パパは仕事に行かないとあかんのやで。

○○も幼稚園にいかなあかんやろ?

明日、遊ぼうな。約束やで。

 

ギャン泣きする長男と、必死になだめる嫁さんを背に、私は家を後にする。子供の純粋な涙の前には、大人は無力だ。ちくしょう俺だって辛いさ。会社なんて行きたくないさ。家にいて、公園でのんびり遊びたいさ。せめて在宅勤務したいのさ。

そんな気持ちでチャリを漕ぎながら、ふと思う。

 

そう、これは男と男の約束。

嘘をつかず、約束を守る。人として、男として、何より一番大事なこと。

そして、いつも自分のしたいようにはできない。わがままばかりは許されない。時には我慢することも大事。

まあ我慢のしすぎもダメだぞ。言いたいことも言えなくなる。自分のしたいことすら、分からなくなってしまうから。

そして、出会いがあれば、別れがある。時間は有限だ。だからこそ、今を一生懸命、真剣に過ごさないといけないんだ。。

 

息子に教えようとして、自分でもハッと再認識させられる。

そういや自分の親も、破天荒でスパルタだったけど、一度も嘘はつかなかったし、一度も約束は破らなかった。小学生の私が約束を破って嘘をついてバレた時は、目の前で最愛のファミコンを庭に投げ捨てられ破壊されたなぁ。嘘をつくことと、約束を破ることは、それほど重罪なのだと、身に染みて覚えたよ。

 

そんなことを考えながら、私はふと、幼稚園の先生が話した言葉を、思い出すのだ。

 

「幼稚園に預ける時子供が泣くのは、悲しいからじゃないですよ。泣かないと親が寂しがるなと思って、気を遣ってわざと泣いてるんです」

 

さすがプロ、上手い表現だなぁ。

というわけで、心配いらないね。

 

こうやって、子供が泣いてくれるのは、いつまでだろうか。

今が幸せなのかもしれないな。

そのうち産廃扱いされるのだから、、

 

ともあれ、今日は週末。早く帰ろう。土日は息子と遊びまくってやろう。