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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

自閉症スペクトラムの長男がおとうさんと呼んでくれた。

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5歳の長男は、自閉症スペクトラムらしい。

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https://en-c.jp/column/asd/

一歳半検診で、「ちょっと自閉症スペクトラム入ってるかもしれませんね」と言われても、最近流行りの、「何でも病名つけたがる病」だと思っていた。

 

二歳になり、幼稚園のお遊戯会では一人だけギャン泣きで大立ち回り。その時に、ちょっと他の子とは違うかもとは思った。終了後、嫁さんは涙し、先生達に励まされていた。

将来を悲観し落ち込む嫁さんに、大丈夫いずれ落ち着くよと言っていた。根拠はなかった。

 

三歳から、発達支援の教室に通い始め、先日五歳の誕生日を迎えた。

ゆっくりだけど確実に、出来ることは増えてきた。遅かった言葉も、トイレも。

しかし一方で、他の子との違いは、より顕著に現れてきた。

 

何かを話しかけられても、ずっと自分の世界で、独り言を言い続ける。

良くも悪くも、自分自身の決めたルールに対するこだわりがとても強い。ああこれか、と思った。

 

そのせいか、幼稚園に行くのをとても嫌がる。他の子にとっての当たり前は、彼にとってそうではないから。なのかもしれない。

 

お医者さんからは、「これは改善はするけど治りません」と言われた。

一生付き合っていくしかないですと。

 

相談員の方はさらっと言った。

「大丈夫ですよ。学校を卒業できなくても、今は職業訓練とかもありますから」

人の子供の未来を簡単に決めるなよ。その言葉をぐっと飲み込んだ。

 

言葉が遅い。会話ができない。

僕もまた、子供時代、そう言われていたらしい。

たしかに、生きづらかった場面もあった。

でも大人になり、こんなに喋り倒している。

 

なった本人にしか分からない苦悩がある。かつての僕もそうだった。

僕からの遺伝だとしたら、本当に申し訳ない。そんな思いで落ち込むこともある。

 

でも正直、そんなに大騒ぎするほどのことかと思う。そもそも病気なのかとすら思う。

人間にはみんな、得手不得手がある。能力チャートなんて凸凹でいいじゃないか。尖ってたほうが面白い。

むしろ全部平均値の方が心配だ。「普通の正しい人間」って、一体何なんだという話だ。

 

長男にも得意なことはある。

記憶力が抜群で、数字や時計が大好き。最近はひたすら、○○を探せや間違い探しの細かい本を夢中で読んでいる。最近は文字を書くのにハマり中。

昔の僕と同じだ。

そして彼は、僕とは違い、とても素直で優しい性格の持ち主だ。(親バカ)

大好きなチョコレートを、躊躇いながらも分けてくれる。

二歳の弟とは、喧嘩しながらも仲良く遊んでいる。

 

そんな長男が、この前、僕のことを「おとうさん」と呼んでくれた。

びっくりした。感動した。

 

何ちゃらスペクトラムだろうが何だろうが、息子は息子だ。大体自閉症スペクトラムの中でも色々あるみたいだし。

完璧な人間なんていない。みんな何かしら持ってる。けど、それらとうまく折り合いをつけ、生きていくしかない。全ては個性なのだから。

 

これからもいろんなことがあるだろうけど、人様に迷惑をかけず(多少ならオッケー)、まっすぐ彼らしく成長してくれれば。そう思ってます。

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