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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

会社は家よりも落ち着くのか。早出して畜生上司に教わったこと。

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朝が大の苦手な私だけど、最近早出を始めた。嫁さんから「収入を減らさず早く帰ってきて子守をせよ」との指令を受けたのが理由。

 

それに加えて、朝長男(2歳)が起きている中会社に行こうとすると、行くな俺と遊べとギャン泣きされる。今の私には、その別れが一番心痛む瞬間。長男が寝てる隙に家を出れば、そんな思いをしなくて済む。それが一番大きかった。

 

いつもは朝7時に家を出ていたが、1時間早めた。まだ暗い極寒の中、チャリをぶっ飛ばす。こんな朝早くから散歩してる強者がちらほらいる。電車はいつもの時間帯よりは少ないけど、それでもたくさんいる。

 

こんな朝早くから頑張ってる人達が、これだけいたんだ。素晴らしい。負けられないな。そう気合が入る。

 

清々しい気持ちで、会社に着く。上司はじめ、数人が既に仕事をしている。誰よりも朝早く誰よりも帰りが遅い仕事の鬼。通称畜生上司。

この人たち、家に帰ってるのかな。家庭は大丈夫なのか。そういや昔、酒の席で、上司がぽろっとこぼしてたな。

家にいるより、会社にいる方が、落ち着くんだよと。

 

そんないらん心配をしつつ、仕事を始める。なんだかいつもより捗る。朝活最高やん。帰りは定時でスパッと帰ってやろう。

そう思っていると、トラブル発生。早く帰る予定があるときに限って、突発案件が降りかかるのは何故なのか。

結局、早出したのに、いつもより遅くまで仕事をする羽目に。ちくしょう。嫁さんは疲れていたが、文句は言われなかった。早出手当が加算されているからだ。お金って素晴らしい棒。それに、かろうじて子供が起きていて、少しだけ遊べた。良かった。

 

そして今朝。いつも通り朝5時に目覚め、長男を起こさないように泥棒みたいな忍び足で準備していると、ムクッと長男が起きてきた。まだ5時半だぞ。なぜかは分からないが、朝一からハイテンションの長男。これぞ真の朝活。今日が休日でパパと遊べる、そう思ってくれているのかもしれない。

 

私は心を鬼にして、パパは今日も仕事、パパは仕事を頑張るから、お前は幼稚園を頑張れ。いい子でな。そうひとときの別れを告げる。長男の顔色がみるみる変わる。この裏切り者めとばかり、悲しそうに泣き始める。

ああ、辛い。早出しても同じやん。長男のギャン泣きは変わらず、仕事はむしろ増える。早出なんて二度としないぞ。

 

そんなとき、ふと先の畜生上司の言葉を思い出した。

家より会社の方が、落ち着くんだよね。

その真意は、きっとこうだ。

 

会社では、いくら夜にプライベートな予定を入れても、突破トラブルや爆量仕事のせいでドタキャンを余儀なくされる。いつしか、予定なんて入れるのがそもそも間違いだったと気づく。希望を持つことに、絶望してしまう。

 

そして家庭では、いくら早出しても、子供がそれを上回る朝活を始め、その無意味さに気づく。初めは辛かったギャン泣き我が子との別れも、心を鬼にしてやり過ごすうち、いつしか本当に鬼になってしまう。

 

もちろん、早出しても、その分振られる仕事が増えるだけだ。しかしもはやパンチドランカーと化した畜生上司には、それすらもご褒美なのだ。

 

会社では、幹部からは過度なプレッシャーをかけられ、理不尽な仕事を振られる。そして部下からは過度な突き上げを受け、理不尽に逆ギレされる。

家でも、奥さんからは家庭を顧みない人でなしと罵倒され、子供からはパパはいつも遊んでくれない休みも寝てばかりと罵倒され、反抗期の娘からはお父さん臭い汚い消え失せろの痛烈3K攻撃を受ける。

 

会社も家も辛いんだけど、会社ならまだ私とか部下に、ロジハラで当たり散らすことができる。

だから会社の方が、家よりも落ち着くんだね。

 

ああ、畜生上司さん、そういうことだったんですね。阿呆の私にもようやく分かりました。貴方の救いはなんなのですか。貴方はなぜ、そこまでして働くのですか。

 

いつも通りドラクエのキラーマシンのような殺気でパソコンに対峙している畜生上司を横目で見ながら、私は心の中でそうつぶやいた。

 

多分彼は、壊れたロボットのように、こう言うだろう。

お客様のため、家族のためだよ。

 

そう。お客様のため、家族のため、私たちは、今日も朝早くから夜遅くまで、粉骨砕身、頑張るのだ。

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https://www.barks.jp/news/?id=1000054345

もう早出なんてしないなんて言わないよ絶対byマッキー。でも、家より会社が落ち着く、というのは、やはり200%理解できない。まだまだ精進が足りないようだ。今日も朝から頑張ります!