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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

おばあちゃんの不思議な夢。

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お題「おばあちゃんの思い出」

ちょっと不気味な話かもしれません。でも怖い話とかではないです。

久しぶりに、大好きだったおばあちゃんが、夢にでてきた。

場所は昔よく行ってた、親戚の家。

母親の実家で、おばあちゃんと母親のお兄さん家族が住んでいた。
実家同士が近かったこともあり、正月やお盆はしょっちゅう、遊びに行っていた。
おばあちゃんはもちろん、親戚のおじさんおばさんやいとこたちとも、
よく遊んでもらっていた。
おばあちゃんは、外孫の私たちも、本当にかわいがってくれた。
 
 
今から4年前。
おばあちゃんは、亡くなってしまった。
私が一番結婚式に呼びたかったおばあちゃん。大好きだったおばあちゃん。
おばあちゃんが亡くなった夜、おばあちゃんは夢に出てきてくれた。
青空の下、草原に置かれた木の椅子に、木の机を挟んで、
私と向かい合って座っていた。
何かを話していたが、内容は分からない。
しかし、おばあちゃんはずっと、ニコニコしていた。
夢から覚めてから、葬式が終わるまで、
私は自分でも信じられないくらい、涙を流し続けた。
今までの感謝と、結婚式に呼べなかった後悔で、
心の底から悲しくて、胸が痛くて、本当に涙が止まらなかった。
 
それから2年後の、私の結婚式。
最後のスピーチで、私はおばあちゃんのことを話そうか迷った。
しかし、言っていいものか迷った挙句、緊張していたのもあり、
セリフが飛んでしまった。
きちんと言えばよかったと、今でも後悔している。
 
おばあちゃんが亡くなり、母親とそのおじさんとでゴタゴタがあってからは、
めっきり親戚の家には行かなくなっていた。
一度、親戚のおじさんから、結婚式の後、
うちで「よびどめ」をするから、みんなできてくれと言われた。
おばあちゃんのお墓に、顔を出してあげてくれとも。
 
しかしうちの両親はそれに強く反対し、行かないように言ってきた。
私としては昔お世話になった親戚だし、よびどめのような正式な場でなくても、一度挨拶に行かないといけないと、思ってきた。
しかし、ゴタゴタの経緯もなんとなく知ってるし、親がそこまで言うのなら、相当色々あったのだろう。
あれほど仲良くしてもらっていた(ように見えた)親戚と、まさかこうなってしまうとは。
寂しいし残念なことだけど、親兄弟同士の問題に、私が口を挟むべきではない。
そんな思いで、私は親戚の家に行かずに、ずるずる今に至っていた。
ちなみにおばあちゃんの墓には、一度だけ行ったことがある。
奥さんを連れて、親戚には内緒で、結婚の報告に行った。
その一度だけしか、行けてない。
 
 
亡くなってからも、おばあちゃんは、何度か夢に出てきた。
だけど、葬式の時とはうって変わって、なんだか悲しそうだった。
まるで親戚の家に行ってやってくれと、言ってるようだった。
 
そして今日。
久しぶりにまた、おばあちゃんが夢に出てきたのだ。
その夢では、みんなで親戚の家に泊まっていたのだが、
どういうわけか、私だけが家に入るのを躊躇していて、
寝場所すらなく野宿したり、コソコソ親戚の家に侵入したり。
どうも様子がおかしかった。
 
親戚の家に侵入し、うたた寝つつ、朝を迎えたとき。
おばあちゃんは、一瞬私の前を横切っただけで、私と顔を合わせるでもなかった。
私は一瞬、それがおばあちゃんだとは気づかなかった。
それくらい、なんだか顔色が悪く、怒っているようにさえ見えた。
いつもはニコニコ温かいおばあちゃんだったが、その横顔は、ゾッとするほど無表情だったのだ。
そんなおばあちゃんを見るのは、初めてだった。
 
私はそこで目が覚めた。汗びっしょりだった。
これはきっと、本当におばあちゃんからのメッセージだ。
もしかしたら、親戚の家で、何かあったのかもしれない。
そうでなくても、親戚のおじさんおばさんたちも、どこか寂しい想いをしてるのかもしれない。
親が行くなと言ったから、行かないのか。
大人になった今、自分だけでも挨拶に行くとか、なにかやり方があるはずだ。
行かないと、もし親戚のおじさんおばさんに何かあった時、
きっと後悔することになるだろう。
 
「よびどめ」の件から、一年以上が経っている。
正直、気が重い。
でも勇気を出して、親には内緒で、親戚のおじさんに電話してみよう。
そして一度、顔を合わせて、話をしてみよう。
おばあちゃんもきっと、それを望んでるかもしれないのだから。。

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