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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

バリウムがマスク美人と変質者を繋げた

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昨日は会社での健康診断だった。

毎年恒例の流れ作業。40歳を過ぎ変わったことは、胃の検査が増えたこと。炭酸とバリウムを飲まされ、ゲップを我慢しながらぐるぐる回されるアレだ。

 

今回も、バリウムまでは、何の変哲もなかった。身長が0.5cm縮んでたので再測定してもらい180cmを死守したことくらい。視力も両眼1.0を死守。ついでに体重も腹回りも、意に反して死守。その他も全く問題なし。

 

そしていよいよやってきた、胃の検査。

うっかりプリント入りTシャツを着ていたので、パンツ一丁にされ、真っ黒いカッパを着せられる。

傍目からは、全裸に白マスクと黒カッパ。太腿まで見える生足。どう見ても変質者。しかしパンツ一丁よりはマシだ。優しい配慮に感謝。

その格好で炭酸パウダーを一気飲み。ゲップを我慢し、例の装置の部屋に入ったときのこと。

 

「これから胃の検査を始めます、これを全て飲んで下さい」

そう言って、白く濁った憎き液体バリウムを渡してきたのは、とても綺麗なマスク美人だった。

 

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https://www.pinterest.jp/pin/812266482776574094/

言われた通り、バリウムを一気飲み。ゲップへの我慢よりも、変態姿で情けなく装置に横たわってる恥ずかしさが上回る。

むしろパンツ一丁の方が潔いぞ。

 

しかし私は気づいた。この変態カッパは、私ではなく、彼女に対する配慮であることに。中年おっさんの汚いパンツ一丁姿は、若く美しい彼女にとっては、間違いなくセクハラなのだ。

 

「それでは、回していきます」

彼女の声で、装置がグルングルンと回され始める。

「寝ながらグルグル回転してください」

「右回転の次は、左回転でお願いします」

「聞こえましたか?左回転です、もっと早く」

「ゲップは我慢して下さいね」

 

そんな彼女の鬼指令に、ゲップと羞恥心を堪えながらウンウンと頷き、見苦しくドタバタのたうち回る豚。

 

しかし私は気づき始めた。悪くないぞ。

昔同僚に連れて行かれた、難波のSMオカマバーを思い出した。オカマの彼女に四つん這いにされ、鞭で尻を叩かれ、あなたタイプだわと太腿をさすられながら口説かれた、黒とピンクの歴史。

 

今回は、オカマじゃなくてマスク美女。鞭の代わりに炭酸パウダーでぐるぐる回し。彼女の指示すら、言葉責めに思えてくる。

 

不意に装置が止められた。そして彼女は言った。

「空気がなくなったので、もう一度炭酸飲んで下さい」

(ええ?これ以上(炭酸を)飲むんですか?)

「最後まで、(ゲップを)出したらダメですよ」

(あ…ありがとうございます!)

 

彼女の言葉責めとグルングルンは、さらに激しさを増す。時にはほぼ逆立ち状態。全身汗まみれ。ゲップは暴発寸前。屈辱が快感に変わっていくのがわかる…!

 

「はい、終わりました。お疲れ様でした」

彼女はマスク越しに、微笑を浮かべた。

心の赤い実が弾けた。新しい世界が垣間見えた。これが本当のヘルスケアなのか。私はすっかり、新たな快感の虜になっていた。

 

それから8時間後。受付の爺さんに渡された、バリウムを出すための下剤の威力に悶絶しながら、この駄文を書いています。

 

ともあれ、健康診断は無事終了。もう若くはない。結果が出るまではどきどきだ。

一昨年は脂肪肝と尿管結石未遂。

前厄の昨年は、不気味なほどに問題なし。

本厄の今年は、果たしてどうか。

胃に異常があればどうしよう。その時はもう一度、彼女にグルングルンされたいな。

そんなことを考えた、41歳おっさんの初夏でした。健康第一でいきましょう。