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ぞうブロ~ぞうべいのたわごと

妄想を武器に現実と闘う、不惑のエンジニアのブログ

お宮参り問題その後。息子に教えられたこと。

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お宮参りのやり方で、揉めてしまってから、はや一か月。

あの事件から初めて、嫁実家に行くことになった。

 

前の記事だ。 

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前のことがあってから、私はモヤモヤイライラが止まらなかったので、

メールで結構きついことを書いた。

そのメールも、嫁両親は見た。

あれから、嫁母さんとは一度だけ電話で話した。

電話では一度、お互いに誤解があったことは確認できた。

でも、頭ではわかっても、まだピンと来なかったし、不安だった。

 

当日。どんな顔で行けばいいんだろう。何を話せばいいんだろう。

嫁や息子には会いたいが、気が重かった。

そんなモヤモヤのまま、車を岐阜まで走らせた。

普段より気分が沈んでいたので、ケツメイシのライブDVDを聴いて、気を紛らわせた。

 

夕方、嫁実家に到着。

私の顔は、おそらく強張っていただろう。

嫁両親は、いつも通り、笑顔で迎えてくれた。

いや、いつもより、どこか優しく、寂しげな笑顔に見えた。

私は一言、色々すみませんでしたと言った。

でも、それだけだった。

この前のことや、細かいことには、話は及ばなかった。

嫁父さんは気を遣って、いつも以上に話を振ってくれた。

 

いや、もはや話す必要はなかったのかもしれない。

電話で、お互い誤解が解けたのは、間違いではなかった。

それだけで十分だった。

私が到着するとすぐに、晩飯を出してくれた。

味噌煮込みうどんだった。懐かしい名古屋グルメだ。

愛知に来た頃は苦手だった、味噌煮込みうどん。

この日食べた味噌煮込みうどんは、今まで食べたどれよりも、美味しかった。

 

何より、一か月ぶりに会う息子は、デカくなっててビビった。

体重は産まれた時の倍くらいになってて、顔だちもはっきりしていた。

一か月でこんなに大きくなるんだな。

疲れやモヤモヤが吹き飛んだと同時に、

私は、嫁両親と嫁に、感謝と申し訳なさで、いっぱいになった。

 

息子を抱き上げると、私の方をじっと見つめてきた。

「誰だお前は。見ない顔だな」

その目は、こう言っていた。

「仕事の愚痴なんて、言ってる場合じゃないぞ。

お前には、俺のミルク代おむつ代を稼いでくる義務があるんだ。」

 

そして、デカい屁をこきながら、こう続けた。

「俺のお宮参りのやり方なんて、些末なことだ。

『子は鎹(かすがい)』というだろう。俺がカスガイになってやるから、

みんな、仲良くするんだぞ」

 

息子を嫁両親に見てもらい、久しぶりに嫁と外出した。

ドライブし、インドカレーを食べる、ちょっとのリフレッシュ。

帰ってきて息子を抱くと、息子がはじめて笑った。

「そうだ。やればできるじゃないか」

 

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帰り、嫁両親は笑顔で見送ってくれた。

私も笑顔で帰った。

結局、悪い方に考えすぎていたんだ。

何を私は、モヤモヤしていたんだろう。

 

帰りのドライブは、あっという間だった。

ケツメイシの「幸せをありがとう」が、涙腺に刺さった。

 

 

家について車の荷物を見てみると、お宮参りの紋付袴やその他諸々セットがあった。

あのとき自分が言ったことに、合わせてくれていた。

嫁母さんは、全て分かっていたのだ。

ありがとうございます。無理ばかり言ったのに、合わせてくれて。

過去のトラウマを乗り越え、また一歩、心の距離を近づけられた瞬間だった。

お宮参りは、4月になった。もう少し先だ。

できたら、嫁両親にも見てもらいたいが、今はそれは叶わないことだ。

でも、その代わりのことが、何かしらできるはずだ。

大事なのは形式ではない、気持ちなのだから。

 

 

息子と嫁が帰ってくるまで、一か月を切った。

速く帰ってきてほしいが、大変な大変な育児が始まる。

睡眠時間も自由時間もなくなり、私の序列は最下層へと転落するだろう。

「それがどうした。世の中のお父さんは、みんなやっているんだぞ」

そんな息子の声が、デカい屁と一緒に、聞こえてくる気がした。

 

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